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北崎通信局

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泊り込み2日目


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非難センターに泊り込んで2日目です。FSUNボランティアチームも3名泊まっていただきました。
調理場の休憩室の板張りの床に、日赤から支給された被災用毛布だけですのでかなり寒く大変だったと思います。
夜中に何度か大きな余震があり、枕元に置いていた貴重品を抱きかかえ全員立ち上がります。
広間に寝ている方たちに不安感を与えないように、私たちが怖がってはいけないのです。しかし、海岸沿いにある避難所はもろに揺れを受けます。
福岡市の中心部とは違う、とても生々しい揺れです。地底のうねりまでもが聞こえてきます。断層が音を立ててずれていくのを感じたかと思えば、地面の深くから突き上げられ大きく揺れます。今夜は余震は少なかったようです。
比較的被害の少なかったお家の方から、お風呂をいただきました。
余震の続く中での入浴もかなりリスキーです。
しかしせっかく暖かな声をかけてくださいましたのでお世話になりました。
緊張と恐怖でこわばった体も少しほぐれたようです。



避難所の近くのお宅に貰い湯に行く途中、私の携帯に知らない電話番号が・・・
行政の福祉の役職の女性の方でした。要約は「民間の方が頑張っていただくのはあり難いのですが、社会福祉協議会がありますのでそちらで対応しています。
あなたたちは避難所でどういうことをしていらっしゃるのですか?」
例を挙げながら、私たちは災害支援をさせていただいていますと応えますと、
「避難所の方たちの軽い体操のお手伝いなどをなさったら宜しいのではないですか」と言われました。
そこで「日中は、日赤の看護士さんや保健婦さんがたくさん詰めておいでです。
夜間は誰もいません。市役所の当直の方お一人です。
私たちは保健士でも介護士でもありません。昨夜は実際に急患を病院に運びました」
「避難所には重度の障害の方も要介護のお年よりもいます」
「地元の方は町内会長さんも婦人会長さんも自宅はほったらかしの状態で毎日お世話に当たっていらっしゃいます。
私たちは少しでもその方たちの代わりになりたいのです。」と申し上げました。

「今、被災の現場にいますので、こんなに長い時間電話でやり取りするのも惜しいくらいです。
お手伝いすることは山のようにあります。
まず現場に泊り込んで見てください。私の代わりを送り込んでください。
私は今すぐに丘の方で被災された農家の方たちの支援もしたいのです」
日中に社協のコーディネーターの方が避難所に来られたのですが、「危険なことはできない。
泊まりは無理」と言われました。
西岡公民館の連絡業務のための事務方を至急派遣してくださいとお願いしました。
そして「90名の要員をシフトするに当たり、交代時の申し送りを今は私一人しかできるものはいません。
状況は刻々と変わるからです。」「私の代わりに現場で実際に動ける人を少しでも早く送り込んでください。私がダウンするわけには行きません。私にしかできないことがまだまだたくさんありますから」

被災された地元の方たちは、避難所の業務にどんなことがあるのかも把握できない状態です。代わる代わるに来るマスコミやそれぞれの部署の行政担当者に対応するだけで、かなりの時間をとられます。
私は今すぐ地元の人にしかわからない情報を早く集めなければと、気ははやるのですが、とにかくみなさん混乱しています。
ようやく私がお手伝いに入った意味を理解してくださり、「ボランティア関係は一切森山に任せた!」とさっそく屋根のシートをかける作業の地元の方たちの保険のことなど私に振ってくださるようになりました。
業務を分担することで各自の負担が軽くなり、得意なことに専念できるのです。
by hanataikoku | 2005-03-25 22:00 | 福岡県西方沖地震報告