北崎通信局

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天の声・・・

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土曜日の夕方、畑中に住む小山田こうじさんのお店
〈ココハット〉の、私の大好きな“今宿ロール”を手土産に
代金の精算とお礼にと、小田地区の北崎中学校の側に
ある辛味大根の友納ゆうこさんのお宅に伺いまし
たら、まだ畑に出ていらっしゃってご不在。

お留守番のおばあちゃんと玄関先でお話をして、家の
前の坂道を降りて帰るときに、何気なく足元を見ると、
真っ赤な粒がいくつも落ちていました。
「あっ、さくらん坊・・」
そう言ったのと同時に、「食べてもいいよ!」と頭の上
の方から声がしましたので、てっきり天の声かと思い
ましたら、今まで話していたおばあちゃんでした。

桜の花を楽しむ余裕の無かった今年の春、お花見の
代わりにと神様がご褒美でこの可愛い〈さくらん坊〉を
与えて下さるのでしょう。

緋寒桜の〈さくらご〉、3枝ほど手折ってください
ました。
完熟なのではらはらと真っ赤な粒が零れ落ちます。
坂道を転げていく〈さくらご〉の粒を慌てて追いかけま
す。まるで宝石のように輝いています。
温室で育てる高級なさくらんぼと違い、〈さくらん坊〉
〈さくらご〉の言葉がぴったりの自然の恵みです。

まるで小鳥になったかのような気分で、口の中の種を
遠くに撒き散らしてあげたくなりました。
これまで“小さな種”をこんなに愛しく感じたことはありません。

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さくらんぼの栄養  
-食品広場さんよりー
さくらんぼの甘みはブドウ糖、酸味はリンゴ酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸などの有機酸から構成されています。カロチンも多く含みます。
 あの小さな体にあまり栄養効果はなさそうに見えますが、あえて探せば利尿作用や気管支炎などの消炎作用があるといわれています。

■MINTさんのところで、〈さくらんぼと文学〉というコーナーも見つけました。
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桜桃のひとつひとつが灯をともし (杉本 苑子)
桜桃のみのれる国をまだ知らず (三橋 鷹女)
親と子の心の対話さくらんぼ (酒井 銀鳥)
さくらんぼさざめきながら量らるる (成田桜桃子)
茎右往左往菓子器のさくらんぼ (高浜 虚子)
枝かへてまださくらんぼ食べてをる (高野 素十)
くちびるに触れてつぶらやさくらんぼ (日野 草城)
舌の載せてさくらんぼうを愛しけり (日野 草城)
童女笑むさくらんぼうの種とばし (花谷みのる) 
ま夏日の日のかがやきに桜の実熟みて黒しもわれは食みたり  斎藤 茂吉
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■小説にも〈さくらんぼ〉は出てきます


子供より親が大事、と思いたい。子供よりも、その親のほうが弱いのだ。
桜桃が出た。
私の家では、子供たちにぜいたくなものを食べさせない。
子供たちは、桜桃など、見た事も無いかも知れない。
食べさせたら、よろこぶだろう。
父が持って帰ったら、よろこぶだろう。
蔓を糸でつないで、首にかけると、桜桃は珊瑚の首飾のように見えるだろう。
しかし、父は、大皿に盛られた桜桃を、極めてまずそうに食べては種を吐き、
食べては種を吐き、食べては種を吐き、そうして心の中で虚勢みたいに呟く
言葉は、子供よりも親が大事。
                    「桜桃」 太宰 治
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長雨が続くとさくらんぼはすぐに実割れを起こし、1粒が傷むとすぐに傷みが広がってしまうそうです。ですから、雨続きのときのさくらんぼはあまりおすすめでは無いようです。
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by hanataikoku | 2005-05-08 08:48 | ふるさとの味