ひょうかりいらいが終わってもう2日も経ちましたが、たくさん撮った写真を
少しずつ整理しながら、いろいろ書いているのでまだ耳の奥には子どもたち
の声が聞こえてくるようです。
お祭りの前日、沖迎えの様子を撮りに、市場に出かけます。
久々の漁、というのも、盆過ぎからこっちお休みばかりなのです。
組合の宴席を慌てて出たのがもう2時をまわっていたでしょうか。
もうそろそろお開きじゃないかと急いで大生丸さんのお宅に取材のお礼の挨拶に
向かいました。
やっとお客様も途切れ、おなごしの奥さんたちも一息入れていらっしゃるところでした。
「あらぁ~、お腹減ったろうもん!」
「おにぎりいただいて出かけてたので!それから全部で4箇所の胡瓜なますを食べ
比べできたし!」
「それやったら、鯛めしば持って帰りんしゃい!そしたら晩の用意せんでよかろうが!」
「そうたい、そうたい、そうしんしゃい!ほら、こうやって持って帰りゃぁよかたい!」
ひでこさんたちがまるで親戚のお姉さんみたいです!
北通は三姉妹の長女なので、こうやって年上のお姉さんに優しくされると弱いんです~
口では一応遠慮しながら、出されるままに甘~い〈イカ刺し〉と、巨峰を!(笑
玄関先には組長もいますので、さっそく船主さんにご紹介します。
「一緒にボランティア活動をしている原田です!」
そしたらお姉さん達が「ほらほら、ちょっと上がっていきんしゃい!」
「農協の今度出たジュースはおいしかねぇ~、ちょっと高かばってん(笑」
女性軍にはちょっとばかり顔の知れた組長です!
厳しい環境の中、これからの漁村の将来を考えると、今何ができるのかなどの
話で盛り上がっています。
もちろん、来月のお魚まつりの話題にもふれます。
このままではいけないことはわかっているのだが、どうしたらいいのかがまだ
見えないという、船主さんの率直な意見でした。
組合という組織では、当然ですが合併問題なども含めて、将来のビジョンに
ついての検討は繰り返し行われています。
組織を構成するお一人お一人の方たちの気持ちが一番重要です。
組織は一人では動かせませんが、たった一人でも強い意志を持った推進力と
なる人がいれば動かせるものでもあります。
但し、それが我であれば誰も動いてくれませんが・・・
高齢化が進む町の地域おこしの代表格のような徳島の上勝町も、たった一人の
農協職員の強い意志と地道な活動で、今では80歳のおばあちゃん達がパソコン
や防災無線ファクスを活用した独自の出荷システムで、山に生えている枝や葉を
商品化し国内の80%のシェアを占める産業になっています。
人口2000人の町で、おばあちゃんが中心となって年間売上額が2億5000万円!
山の草花や葉っぱで、です。
後でわかった話しですが、市場調査と開拓のために料理屋さんなどをまわる経費は
その職員さんのすべてポケットマネーだったそうです。
何年も家にはお給料を入れてなかったのだとか(笑
まちづくりは、〈馬鹿者、若者、よそ者〉が揃えば!と言われています。
よそ者は揃いました!(笑
あとは、馬鹿者、若者の名乗りを上げてくれさえすれば必ず将来は見えてくる!?
来たれ若者!
スナック,サロン北通はいつでも門を叩いてくれさえすれば大歓迎で~す!
漁師さんと本音で話ができて、とても嬉しかったと喜ぶ組長でした。